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BOW BOOKSの書籍

カイシャがなくなる日 組織と働き方の進化論
BOW BOOKS 036

カイシャがなくなる日

組織と働き方の進化論
著者
名和 高司

装丁 池上幸一

ジャンル
リベラルアーツ 
判型
A5判並製
ISBN
978-4-502-55641-8
頁数
416ページ
発売日
2025.09.30
定価
2970円(税込)

紹介

2101年 GAFAM 消滅!? 

残り続けるカイシャと私たちに求められる発想の転換とは?

2101年には、今、当たり前と思っているものの多くが、変質、あるいは消失してしまっているはずです。

たとえば、ビジネス。「ビジー」、すなわち、多忙であるとか不安に駆り立てられるなどという意味合いの仕事。あるいはマネジメント。そもそもの語源は、「馬を飼いならす」と言う意味のイタリア語「maneggiare(マネジャーレ)」だと言われています。これは確実に古語となっていることでしょう。

そして、カイシャ。20世紀に、「日本の奇跡」の立役者として恐れられた「ザ・カイシャ」は、21世紀の今日すでに絶滅危惧種となりつつあります。それだけではありません。22世紀には、世界中で、企業や会社といった営利を目的とした組織は、ほとんど姿を消しているのではないでしょうか。

では、その廃墟の中から、何が立ち上がっていくのでしょうか。

そこで私たちの働き方は、どのように変わっていくのでしょうか?

何が求められるのでしょうか?

本書は、2101年地球への旅と銘打った架空ゼミ「未来考古学」に集う社会人大学院生3人と著者をモデルにした教授との会話や講義形式で進んでいきますが、実は、4人の全てが著者の「分身」です。その会話には、現代の経営学はもちろん、古今東西の哲学、文学、映画、美術と、著者の幅広い見識、知見が縦横に散りばめられ、総合的に、22世紀のライフとワークの在り方を予見すると同時に、そのためにいま、一人一人にできることを、読者が読みながら著者と共に考えるという、まさに書籍の醍醐味とも言える読書体験を提供する、著者会心の一作です。

2101年には、あなたはもう地球上にいないかも知れません。けれども、あなたの今の一歩ずつが、2101年をつくります。そのとき、カイシャは、組織は、働き方は、暮らしは、どうなっているのか? まさにそれをつくる手綱は、私たちの手に委ねられているのです。

目次

もくじ

 

はじめに      003       

第1部 遺跡巡りの旅    023

1章 カイシャの起源 

レキトによるday1   031

カイシャとは

世界最古の株式会社

世界最古の現存会社

日本最初の株式会社

長寿国ニッポン

2章 変貌するカイシャ

    トーモによるday2 

カンパニーとエンタープライズ

集金装置としの株式会社

欲望装置としてのカイシャ

アンビションとアスピレーション

パーパスからプロフィットへ

3章 消えゆくカイシャ

     ベータによるDay3

未来を予測する最良の方法

資本主義がなくなる日

自滅していくカイシャ

デジタルと金融の自己増殖

株式カイシャの消滅

新興企業(スタートアップ)という泡沫(バブル)

TJCの消滅と再生への道

 

タカシ先生の小括

第2部 変貌する組織

4章 さまざまなる意匠 Day4

組織って何?

XYZ理論の先へ

ティール組織はどこに向かう?

ミンツバーグの組織論

カイシャの進化

5章 ビッグバンの一撃 Day5

「中間組織」の創発

自律化の先へ

解体と再編集

多元宇宙の広がり

カイシャの行方

すでに起こっている未来

6章 自己組織化する宇宙 Day6

ストレンジ・アトラクター

マンダラと中空構造

創発動態の正体

DAOからDACOへ

未来のカイシャの要件

 

タカシ先生の小括

 

第3部 働き方の進化

7章 ワークとライフの創発性 Day7

「働くヒト」と「遊ぶヒト」

ワークとジョブ

ジョブ型のイケてなさ

ワークとライフの関係性

WillとSkillの創発性

8章 働き方の変遷 Day8

進化するワーク

エイリアンかETか

AI時代に求められる要件

AIとの協働・共創

ワークがなくなる日?

9章 変態するヒト Day9

値がつかない貝

GROWモデル

個人から分人、そして「和人」へ

真善美の真ん中にあるもの

ノマドのすすめ

タカシ先生の小括

コラム

ミンツバーグ教授との対話

第4部 未来を拓く 

 

10章 5つの未来シナリオ Day10

正極(「ユートピア」)シナリオ

負極「ディストピア」シナリオ

多極(「プルラリティ」)シナリオ

禅画の三相

Ⅹトピアへ

11章 今ここにある危機 Day11

自由からの逃走

逃走先がなくなる日

新興宗教の台頭

愛の行方

カオスの縁に立つ

12章 カイシャがなくなる前に Day12

軸探し、軸選び

多項動態

動的平衡としての組織

DNAの覚醒

3つの軸ずらし(ピボット)

タカシ先生の小括

おわりに

著者

名和 高司

Nawa Takashi

京都先端科学大学 教授

一橋ビジネススクール 客員教授

東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。三菱商事を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニーにてディレクターとして約20年間、コンサルティングに従事。2010年より一橋ビジネススクール客員教授、2021年より京都先端科学大学教授も兼務。ファーストリテイリング、味の素などの社外取締役を歴任。企業および経営者のシニアアドバイザーも務める。

著書に、『パーパス経営』(東洋経済新報社、2021年)、『稲盛と永守』(日本経済新聞出版、2021年)、『シュンペーター』(日経BP、2022年)、『桁違いの成長と深化をもたらす10X思考』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2023年)、『パーパス経営 入門』(PHP研究所、2023年)、『超進化経営』(日経BP 日本経済新聞出版、2024年)、『エシックス経営』(東洋経済新報社、2024年)、『シン日本流経営』(ダイヤモンド社、2025年)など多数。