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BOW BOOKSの書籍

100年学習時代 はじめての「学習学」的生き方入門
BOW BOOKS 026

100年学習時代

はじめての「学習学」的生き方入門
著者
本間正人

装丁 遠藤陽一(DESIGN WORKSHOP JIN)

ジャンル
ソーシャルイシュー ビジネス リベラルアーツ 
判型
四六判並製
ISBN
9784502508615
頁数
344ページ
発売日
2024.05.30
定価
2530円(税込)

紹介

教える側に立った「教育学」から、
学ぶ側に立った「学習学」へ!

人生100年時代、最終学歴ではなく最新学習歴こそが、社会人としての成功の鍵を握り、人生を豊かにする

目次

プロローグ   今、何が起こっているか? 教育と学習の新しい潮流

第一章    「教わる」から「学ぶ」へ

第二章    「学習」を定義する

第三章    「学習学」的学習 「学習学」的生き方

第四章     学校教育一八の呪縛

第五章     では私たちはどう学習すればよいか  実践「学習学」的生き方

第六章     ライフロング・ラーニング  時間軸で学習をとらえる

第七章     ライフワイド・ラーニング  空間軸で学びをとらえる

第八章     ライフディープ・ラーニング 自己変容のための学習

エピローグ   学習する地球社会を目指して

著者

本間 正人

Honma Masato

「教育学」を超える「学習学」の提唱者。アクティブ・ラーニングを30年以上、コーチングを25年以上実践し、「研修講師塾」「調和塾」を主宰。NHK教育テレビでビジネス英語の講師などを歴任したほか、企業や官庁の管理職や教員・医療関係者対象の研修講師を務めてきた。

現在、京都芸術大学客員教授、らーのろじー(株)代表取締役、NPO学習学協会代表理事、一般社団法人クロスオーバーキャリア代表理事、一般社団法人キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会理事、NPOハロードリーム実行委員会理事などを務める。

誰もが最新学習歴を更新し続ける「ラーニングコミュニティ」「学習する地球社会のビジョン」構築を目指す。 コーチングやほめ言葉、英語学習法、などの著書多数。

東京大学文学部社会学科卒、松下政経塾(3期生)を経て、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学 Ph.D.)。

メッセージ

誰もが、社会が激変していることを知っています。しかし、それを傍観者として見ているだけで、自分自身が主体者、当事者として、その変化の担い手になろうとはしていません。
地球環境問題も、少子高齢化も、AIやロボットの台頭も、日本経済の衰退も、民主主義の危機も、手をこまねいて見ているだけ。政府(=お上)が何とかしてくれるという「カミカゼ」を待っている人、政府を批判はするけれど行動には移さない人、政府を批判する人を批判するだけでやはり行動に移さない人。そして、行動しない言い訳を並べる力だけは抜群。
そんな「情けない大人」がほとんどなのではないでしょうか?
そして、残念なことに、これは僕自身にも当てはまります。

はっきり言います。政府はあてになりません。
おそらく吉田ドクトリンをベースに、日本が高度経済成長を謳歌し、日米貿易摩擦を起こし、一九八五年くらいまでは、まだ日本政府の機能はかなり高かったのです。しかし、プラザ合意以降、ルールが変わりました。その後の日本は、これまでの手が通用しないと思いつつ、新しいモデルへの転換を図ることなく、思考停止社会に陥ってきた40年だったのではないかと。
「日本型資本主義社会の模索」などと言いながら、実は何もしてこなかったのではないか。誰かが何とかしてくれる、という、「悪い意味の他力本願」だったのではないか。

とは言え、どこから手をつけて良いかわからない。
自分が担い手になれるか自信がない。
自分が担い手になったところで、どうせ社会は変わりはしない。
そんな言い訳が聞こえてきそうです。
自己肯定感が低いだの、指示待ち族だの、子どもや若者のことを問題視し、批判的な目を向けている大人自身が、実はこのていたらく。
自己信頼が低くて、誰かに決めて欲しい、という「待ち」の姿勢にいたのではないか。
しかし、自分のことを棚に上げて、傍観者でいる場合ではありません。
まずは、大人が学ぶところから始めよう、というのがこの本の趣旨です。

そして、この「学ぶ」という概念をアップデートする必要があります。「学校の教室に集まって、先生から教科書に書いてあるような過去の知識・正解を教わる」というイメージが強すぎるのです。過去の正解は、よほど吟味しなければ役に立ちません。現在の状況に照らして、どの知識が有効かを検証するよりは、新しい道を生み出していくことが有効です。

今、学校では「総合学習の時間」「探究学習」が広がっています。導入時の狙いからはずれた面もあり、運用上の紆余曲折もありますが、昔の学校とは確実に変わってきています。そして、新型コロナウイルスの蔓延により、オンライン授業が増え、リモートで働く人が増え、ITリテラシーの平均値が上昇している今の状況は、日本復活のチャンスなのです。いや、チャンスにしなければなりません。

キーワードは、学習学、最新学習歴、自己ベストの更新、つながりを大切にした類的学習。
大人にこそ、今、学校に導入されている、探究学習が必要なのです。
大人が探究し続ける姿勢を示してこそ、子どもたちが学ぼうとするわけです。
大人が学ばなければ、日本は良くならない。
逆に大人が最新学習歴を更新してこそ、日本の未来は明るくなる。そう確信しています。
人生100年、他者とつながりながら、自分らしく、楽しく、学び続けていこうではありませんか!

BOW'S EYE

「教育学」という言葉、学問分野は存在するけれど、「学習学」はないじゃないか。教える側に立った「教育学」から、学ぶ側の立場に立った「学習学」をつくらなければ──その思いから、1992年、「学習学」を提唱、以来、随所で講演、研修、大学での講義や自身が主宰する「研修講師塾」「調和塾」などで、実践を積み重ねてきた著者が、満を持して初めて世に問う「学習学」の全容と実践の方法。 人は、未熟な状態で生まれ、天与の学ぶ力を使って学び続けることによって、その人らしくなっていきます。その人ならではの人生を歩み、その締めくくりを迎えるまで、学び続けます。個人だけではありません。人類は種としてあり、学び合い、助け合うことによって、個体としての弱さを補い、今日、最も優勢な種として地球上に繁殖しています。まさに、「学習する存在」(ホモ・ディスケンス)です。 まさに「人生100年学習時代」が到来している今、最終学歴よりも最新学習歴の更新こそが、社会人としての成功の鍵を握り、人生を豊かにします。イノベーションをもたらします。社会を活性化します。 人生100年学習社会に必要なインフラは整ってきています。あと必要なのは、私たち自身が、古い教育観から脱却して新しい「学習観」に立つこと──著者の力強いメッセージと具体的で身近な実践のガイドは、様々な立場、世代の方々に、それぞれ様々な気づきをもたらしてくれることでしょう。