1. ホーム
  2. /
  3. 書籍一覧
  4. /
  5. 書籍
  6. /
  7. グローバル×AI翻訳時代の新・日本語練習帳
BOOKS

BOW BOOKSの書籍

グローバル×AI翻訳時代の新・日本語練習帳
BOW BOOKS 012

グローバル×AI翻訳時代の新・日本語練習帳

著者
井上多惠子

装丁 遠藤陽一(DESIGN WORKSHOP JIN)

ジャンル
ビジネス 
判型
B6判変型
ISBN
9784502412813
頁数
256ページ
発売日
2022.09.30
定価
2200円(税込)

紹介

いろいろな国の外国人とも仕事しなくてはいけなくなってしまった現代のビジネスパーソン必携!

本書によって、向上する日本語力とは、日本語の特性を生かし、日本語を母国語とする人にとっても違和感のない日本語でありながら、かつ、日本語から外国語への翻訳が容易となる日本語表現―いわば、グローバル時代の日本語力です。最近、米国政府が公開しているプレイン・イングリッシュ(平易な英語)にならって、プレイン・ジャパニーズのガイドラインが公開されました(Japan Plain English & Language Consortium (JPELC))が、まさにそうした日本語力で、本書が、パート1の日本語表現原則のセッションでとりあげたルールに近いものとなっています。

タイトルの通り、日本語の例文を示し、それを機械翻訳にかけたらどうなるか、正確な翻訳結果をえるためには、元の日本語の文章をどう直したらいいか、ひとつひとつ、丁寧に見ていきます。文字通り、ワークブックです。本書ではさらに、そのセンテンスの集合体である文書の構成法も説明します。つまり、日本語に多い「起承転結」「断定回避」からの脱却です。そのための、PREP法など5つの文章構成を、英語のテンプレートを示しながら、例文とともに習えます。

けれども本書の特徴は、それにとどまりません。そもそも文章以前のグローバル・コミュニケーションのルールを知り、それに基づいた日本語表現を考えること。そのうえで、機械翻訳にかけることを推奨しています。つまり、これ一冊で、文章以前のグローバル・コミュニケーションのルールが学べるのです。さらに、さらに、機械翻訳を助ける英語の慣用表現集も載せました。おもに、人間関係構築のための英語表現です。たとえば、「おつかれさまです」「すみません」とただグーグル翻訳にかけても、適切な翻訳は出てこないはず。こういう場面では、どう言うのがふさわしいのか? いわば、英語からグローバル時代の日本語表現を考えることができるわけです。

それぞれのルールに、著者の豊富な経験に基づくコラムや、実践方法のアドバイスも!
小さいけれど、強力な一冊です。

プレイン・ジャパニーズのルールから、ビジネス文章構成法、グローバルコミュニケーションのルール、そのまま使える英語表現、機械翻訳ツール情報付き!

目次

はじめに
PART 1  基礎編
グローバル時代のわかりやすい日本語表現の原則 
LESSON 1 グローバル時代に必要な日本語の文章 基本ルール
LESSON 2 わかりやすさを倍増する、脱「起承転結」型文章構成 五つのタイプ

PART 2  実践編
グローバル・コミュニケーションのルールから、日本語表現を考える
LESSON 3 意見を表現する
LESSON 4 依頼する・要求する
LESSON 5 共感を示す

PART 3 特別編
日本語表現にも役立つ、関係構築のための英語表現

おわりに
機械翻訳ツールのご紹介

著者

井上多惠子

Inoue Taeko

1963年生。一橋大学社会学部卒、豪州マクレイカレッジ ジャーナリズム学科卒。

豪州勤務を含め、大手メーカーで人材開発部に所属、長年数々のグローバル業務に従事。ネイティブ並みの英語力:Versant 80点満点で79点、CEFR レベルC2、TOEIC990、英検1級(優秀賞)、英語通訳案内士。元東北大学、同大学院非常勤講師(英語プレゼンテーション他)。コーチングの神様マーシャル・ゴールドスミス氏の限定コミュニティ100 Coachesのメンバー(日本人は2人のみ)。

グローバル・コミュニケーションに関する執筆多数。『心をつかむ英語アピール力—表現力向上の秘訣 グローバル時代の戦術 国境を越えて伝える力』(税務経理協会)、Asahi.com「Don’t hold back—想いを英語に託せば」他。

メッセージ

「AIが適切に英訳できる日本語の書き方」を指南する本を執筆しないかとお声がけをいただき、最初は戸惑いました。機械翻訳による誤訳を見てきたこともあり、翻訳ソフトを介すると、コミュニケーションの質が下がると思っていたからです。
しかし、AI 翻訳について調べていく過程で、私の考えは変わりました。優れたAI 翻訳ソフトを使えば、英語の文章はほぼ完ぺきに和訳されます。また、日本語もかなり高い質で英訳されます。AI 翻訳は、私が知らない間に、ツールとして十分活用できるレベルになっていたのです。さらなる驚きは、本著執筆期間中にもAI 翻訳がどんどん進化し、難ありとして数か月前にあげた例がすでに完璧に訳されている例も、いくつかあったことです。
英語力がハンディとなっていた方にも、英語力による可能性の扉が開きつつあったのです。

本書では、記憶に残りやすくするための工夫として、筆者の体験をもとにしたコラムを含めました。また、実践的に活用していただけるよう、例文・習慣化するための練習案・活用するためのヒントを用意しました。ご自身のスタイルにあった練習案やヒントが見つかれば、お試しいただければと思います。
本書で学んでいただくことで、より多くの多様な人たちと一緒に物事を成し遂げていく機会が増えることを、心から願っています。
(はじめにより抜粋)

BOW'S EYE

この企画を思いついたのは、もう7,8年前、ディスカヴァーにいた頃です。 当時は、海外進出のため、アメリカ人や中国人を正社員に雇い、欧米の方へのメールの英訳もよく頼んでいました。頼むからには、自分で英語で書くのはなかなか難しい、ちょっと込み入った話。日本の出版業界の課題とか。村上春樹の講演依頼はむずかしいだろう、という話とか。で、そのとき思ったのが、そもそも日本語をすごくわかりやすく正確に書かないと、彼らは英訳できない、誤訳になるという、至極当たり前のことでした。でも、ついつい、日本人にメールを書くときのように、言いにくいことをごまかし、自信のないことを曖昧にしてしまうのです。 やがて、数年前ぐらいから、グーグル翻訳がひろがってきたので試してみましたが、主語と目的語を明確に書かないとまるで違う文章になってしまう、難しい言葉は、わかりやすい言い回しに直さないと意味不明の英文になる、などなど、もとの日本語に対する問題意識は一層強まりました。 でも、いったいどういう人に依頼したらいいんだろう? 当時は、plain japaneseのことも知らず、考えているうちに数年。その間、そうだ! 外国人に日本語を教えている先生はどうだろう? と大学の先生をしている知人にも複数相談しましたが、彼らに共通するのは、そんなことをしたら日本語の良さが失われてしまう、というもので。。。。あるいは、easy japanese のことかと言われたり。...根本的なスタンスの違いを感じました。 企画倒れか、、、、、、と半ば諦めていた折り、偶然、井上さんと出会いました。ダイバシティが進むグローバル大企業に勤める帰国子女で、ネイティブ並みの英語遣いであり、英語の経歴書の指導などもしているという井上さんは、すぐに企画の意図を理解し、さまざまな国の人達と仕事をしていくには、日本語そのものだけでなく、そもそもの文章構成、さらにはコミュニケーションのルールから、グローバルなそれを取り入れていく必要があると、企画を広げてくれました。 で、できあがったのが本書です。日本語のプロの方には叱られてしまう点も多々あるかもしれませんが、その意図をご理解いただき、さらにご一緒にブラッシュアップしていけたら、と願っています。