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BOW BOOKSの書籍

はじめてのUXデザイン図鑑
BOW BOOKS 016

はじめてのUXデザイン図鑑

著者
荻原 昂彦

装丁 小口翔平(tobufune)

ジャンル
ビジネス 
判型
A5判並製
ISBN
978-4-502-46121-7
頁数
312ページ
発売日
2023.03.27
定価
2640円(税込)

紹介

「ユニクロ」「無印良品」を改革し、「成城石井」をV字回復させたカリスマ経営者、大久保恒夫氏、絶賛!

商品作りでも、販売現場でも、アプリやDXでも、あらゆる場面にUXデザインが欠かせない時代―本書はそんな時代の武器になる。

UXという言葉を聞いたことがおありでしょうか? もともとPCやスマートフォンで操作するアプリやWEBサービスで使われることが多かったため、IT業界のものだと思われがちでしたが、UXとは、User eXperienxe(ユーザーエクスペリエンス)の略ですから、UXデザインは、まさに、ユーザーの体験を設計すること。サービスやプロダクトを通じてユーザーの顧客体験のすべてを設計することで、いまや、自動車、農業、不動産、医療、家電、文房具、介護、行政、エンターテイメント、そして組織内のEX(Employee eXperience/ 社員体験)など、さまざまな分野の、マーケティング、商品開発、新規事業開発、組織改革等に取り入れられている手法です。

対象となる職域も、UX初心者からプロのUXデザイナーはもちろん、新規事業担当者、マーケター、営業担当者、人事担当者、スタートアップ起業家まで、多岐にわたります。

本書はUXデザインの導入から設計・実装までを解説するとともに60の事例を紹介。
導入から実装までをストーリー仕立てでバーチャル体験できる「活用編」付き。

UX初心者からプロのUXデザイナー、新規事業担当者、マーケター、営業担当者、スタートアップ起業家まで必携の1冊です。

目次

はじめに

0-1 UXデザイン(体験設計)がすべての人の武器になる時代

0-2 UXデザインを学び、実践する上で“足りないピース”

 

もくじ

 

第1部 導入編 UXデザインの全体像を見てみよう

 

1-1 UXデザインってなぜ必要なの?

1-1-1:DXにUXデザインは必須

1-1-2:UXデザインは“モノからコトへ”の担い手

1-1-3:サブスク化の広がりで、UXデザインからもう逃げられない

1-2 UXデザインは“脚本作り”

1-2-1:脚本作りの5ステップの詳細

1-2-2:作為性とユーザー参加

1-2-3:脚本作りの5ステップと図鑑の関係

 

 

第2部 図鑑編  UXデザインの22のエッセンスと61の事例集

 

第1章 居心地系

体験エッセンス1 言い訳の提供

事例1  新型SNS BeReal”

事例2  社長のおごり自動販売機

事例3 ライブ配信サービス ツイキャス”

事例4 NFTによる顕示欲デザイン

CHIMNEY TOWN GIFT(チムニータウンギフト)”

 

体験エッセンス2 所属感アシスト

事例5 みんなで防犯 Neighbors(ネイバーズ)”

事例6 ファンコミュニティ “Fanicon(ファニコン)”

事例7 バーチャルオフィス “oVice(オヴィス)

 

体験エッセンス3 ハードル下げ

事例8 音楽コラボSNS “nana”

事例9 大人気ゲーム “スプラトゥーン”

 

体験エッセンス4 罪悪感の転嫁

事例10 高級ブランドバッグが使い放題 “ラクサス”

事例11 おやつの定期お届け便スナックミー

 

体験エッセンス5 見え“ない”化

事例12 体重見せない体重計 “スマートバスマット”

事例13 必須情報を不要にした LINEギフト”

 

第2章 後押し系

体験エッセンス6 心のサンクコスト

事例14 パーソナルジム RIZAP(ライザップ)”

事例15 美容院行き放題 MESON(メゾン)”

事例16 上手な最初の一歩 “ディアゴスティーニ”

 

体験エッセンス7 自分で決めない

事例17  テーマで選ぶギフト dozo(どーぞ)”

事例18 プロが選んだ服が届く定期便

airCloset(エアークローゼット)”

事例19 伝統的な結婚文化 “お見合い

事例20 新しい家事代行 Yohana(ヨハナ)”

 

体験エッセンス8 失敗OK

事例21 お値段は使用後に顧客が決める “あと値決め”

事例23 投稿が消えるSNS Snapchat

事例23 正解もゴールもない玩具 “レゴブロック”

事例24 遠慮なく使い放題“はがせるマーカー”

 

体験エッセンス9 難問

事例25 自分向けと感じる Googleの採用広告”

事例26:世界一は意外と誰でも? “ギネス世界記録”

 

体験エッセンス10 トライアル2.0

事例27:メガネの新しい試着体験 “オーマイグラス”

事例28  読書自体のトライアル“丸善ジュンク堂書店”

事例29 レンタル感を揺るがす “レンティオ”

 

体験エッセンス11 使う分だけ

事例30 そのとき飲む薬だけ“PillPack(ピルパック)”

事例31  つくるのに必要な材料だけ

 Kit Oisix(キット オイシックス)”

 

第3章 納得系

体験エッセンス12 理由の説明

事例32 不信感の払拭 Facebook広告の表示説明”

事例33 ネガティブじゃない “訳アリ商品”

事例34 人の信用が数値化? “セサミクレジット”

 

体験エッセンス13 プロセス参加

事例35 開かれた実験室 “リビングラボ”

事例36 企業が試行錯誤した知恵  “人事評価”

 

体験エッセンス14 使い道の明示

事例37 みんなのための “ベルマーク”

事例38 払った保険金は誰のもの?

Lemonade(レモネード)”

事例39 買った服の製造コストがまるわかり

 EVERLANE(エバーレーン)”

 

体験エッセンス15 診断

事例40 AIが先生の英会話 “スピークバディ”

事例41 状況を含めて理解してくれる “大塚家具”

事例42 私にフィットしたヘアケアを発見

MEDULLA(メデュラ)”

 

 

第4章 参加系

体験エッセンス16 応援のリッチ化

事例43 応援の民主化 “少年ジャンプ+(プラス)”

事例44 見ず知らずの誰かを応援“フリータンク”

事例45 世界中での人気の立役者 BTSファン”

 

体験エッセンス17 無名からの育成

事例46 マンガやアニメにない価値

“テニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)”

事例47 自由な応援が最高とは限らない

“宝塚歌劇団のファンクラブ”

 

体験エッセンス18 差からの連帯

事例48 お酒好きも、飲めない人も “ビアボール”

事例49 貧富の差を超えて同じものを食べる

 Everytable(エブリテーブル)”

事例50 暗闇だからできる交流

ダイアログ・イン・ザ・ダーク”

 

体験エッセンス19 脱顧客

事例51 顧客が無償奉仕 “ネスカフェアンバサダー”

事例52 一見さんお断りの汎用性 “京都のお茶屋”

事例53 プロ意識vsお客様扱い “スクラム採用”

 

体験エッセンス20 貢献の余白

事例54 どこも住み放題 ADDress(アドレス)”

事例55 みんなで作る経済ニュース

NewsPicks(ニュースピックス)”

事例6 社会とつなぐ “OriHime(オリヒメ)”

 

体験エッセンス21 ナラティブ

事例57 語り手のバトンタッチ “ハッシュタグ”

事例58 注目のNFTコミュニティ Ninja DAO

 

体験エッセンス22 マイルド参加

事例59 ちょうどいい参加度合 “ライブゲーム”

事例60  演者と観客の間 “イマーシブシアター”

 

 

第3部 活用編 UXデザイン導入の現場を追体験してみよう

 

0(導入)

1(主人公の解像度を上げる)

2(“結末”を描く)

3(“シーン”を多面的に理解する)

4(“あらすじ”を決める)

5(“登場人物”と“小道具”を配置する)

 

 

ブックガイド

 

あとがき

注釈

 

著者

荻原 昂彦

Ogihara Takahiko

株式会社Toikake Studio 代表取締役。

一橋大学社会学部を卒業後、P&G(外資消費財メーカー)、リクルートなどを経て、一部上場のIT企業で、複数の0→1の新規事業開発で、事業責任者兼UXデザイナーとしてリード。

その後、教育系企業の執行役員CIO(Chief Innovation Officer)を経て、現職。

現在、自動車メーカー、IT企業、銀行、食品メーカー、飲料メーカー、不動産関連企業、介護関連企業、人材企業など幅広い業界の企業に向けて、UXデザインや新規事業開発の伴走支援、組織開発の支援に携わっている。

 

・HCD-net認定「人間中心設計専門家」(UXデザイン、UXリサーチの最上位資格)

・グロービス経営大学院(MBA)成績優秀修了者(成績上位5%以内が対象)

・GoogleハッカソンでSony賞(グランドアワード)受賞

 

https://toikake-studio.co.jp/

メッセージ

本書を執筆することで、UXデザイン(体験設計)という自分が日々取り組んでいる仕事を客観視する機会になりました。
執筆の最中も、普段の仕事であるクライアント企業向けのUXデザインの伴走をしていました。具体的には、中小企業の経営者が利用する銀行のサービス、飲料メーカーの新商品開発、介護業界で働く方向けのWEBサービス、不動産関連のweb3関連サービス、スタートアップの営業体制など、実に多様な業界や領域の体験設計の仕事を並行して進めていました。
 そんな中で執筆したおかげで、改めてこれらの多様な業界や領域でも、脚本作りの5ステップや体験エッセンス22パターンでお伝えしたUXデザインが必要で、取り入れることで多くの方に喜んでいただけることを再認識しました。
また、仕事を通して、UXデザインなんてはじめて、という方も、すでにUXデザインをご存知で仕事として関わっている方も、困っていること、知ることができたら嬉しいことに、意外と共通点が多いことも改めて感じました。

 本書でも書きました通り、UXデザインの体験を作り出す力はさまざまな業界で活かせます。顧客向けの商品やサービス提供だけでなく、社員の採用や受け入れ、組織の活性化から、社内外のさまざまな立場の方や地域住民の方とのコラボレーションにまで活かすことが可能なスキルです。多様な場面で活かし続けていただけるなら、著者としてこんなに嬉しいことはありません。

 ただ、一つお願いがあります。本書をお読みになって、基礎を掴んでいただけたら、ぜひご自身の手で、お一人お一人のオリジナルのUXデザイン図鑑を作り、アップデートし続けていただきたいのです。もちろん、ゼロからではなく、本書を土台に追加していってくださればいいでしょう。その場合、ご自身の業界や興味のある分野が中心でかまいません。
 今後も"今はない新しいUXデザイン"を帯びたさまざまな商品やサービスが出てくると思います。アンテナを張り続けていただきたいと思います。