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BOW BOOKSの書籍

人生のリアルオプション 仕事と投資と人生の「意思決定論」入門
BOW BOOKS 013

人生のリアルオプション

仕事と投資と人生の「意思決定論」入門
著者
湊 隆幸

図・イラスト 湊 洋輔、 装丁 杉山 健太郎

ジャンル
ソーシャルイシュー リベラルアーツ 
判型
四六判並製
ISBN
978-4-502-44131-8
頁数
320ページ
発売日
2022.11.15
定価
2420円(税込)

紹介

「明日できることを今日やるな」

仕事と投資と人生の「意志決定論」入門

意思決定とは、選ぶこと。

不確実性とは、わからないこと。

オプションとは、選べる権利のこと。

オプションを現実の(リアルな)意思決定に用いるとき、

「リアルオプション」という。

前半は、根拠のある自己啓発書! 他の自己啓発書、人生訓とはひと味もふた味も違う、新しい視点を与えてくれます。その代表が、「明日できることを今日やるな」。では、その理由は? というわけで、後半は、その根拠たる「リアルオプション」について、その分野の専門語る著者が易しくも専門的に述べています。
できれば、全部読んでいただきたいのですが、前半だけでもいいし、後半だけでもいい、しごくお得な一冊です。

「リアル・オプションとは、金融工学で用いられるオプションの価格決定理論を応用したプロジェクト評価の考え方で、最新の「意思決定論」の一つです。
その原理は、不確実性のある将来において、柔軟性を持つプロジェクトや資産は、そうではないプロジェクトや資産に比べて高く評価できるというものです。「柔軟性を持つ」とは、ある状況が明らかになった段階で、継続か中止かなどの判断が可能な場合を言い、これは将来の予測が困難であるVUCA時代の私達個人の生き方にも、まさにあてはまる考え方です。
将来の不確実性を私達は憂い不安に感じますが、不確実性はリスクではなく価値となります。直線的でない未来は、そのチャンスを活かすことで予定調和にはない成功をもたらすことができます。そのオプション(選択権)を私たち一人ひとりが持っているという視点を本書は与えてくれます。

目次

第I章 明日できることを今日やるな 

簡単なロジック
1満天の星
2怠け蟻(アリ)のはなし
3三匹の子ぶた
4柔よく剛を制す
5織田信長のベクトル
6三年寝太郎の夢
7結婚は人生の墓場
8永遠のβ
9もう一人の兼好法師

選ぶことは捨てること
10選ばなかった損失
11選ばないを選ぶ
12選べない
13選ばされる
14選んでいる
15選ばれていない
16感性を捨てない
17勇気を捨てない
18行動を捨てない
19時間を捨てない
20好機を捨てない
21初志貫徹を捨てる
22完璧を捨てる
23無限を捨てる

認識の転換
24あなたが主人公
25リスクの表と裏
26その先にある必然
27リスクプレミアム
28クリティカルパス
29価値観ではなく価値
30行動の柔軟性
31真のギャンブラー
32自分が作るバケモノ
33ハインリッヒの法則
34馬は食べるもの
35幽霊ツアー
36教科書間違っています
37蜘蛛のメカニズム
38漢字の不思議
39巷の情報
40無駄な抵抗

選ばれる人になる
41桃太郎のきび団子
42歩きまわる
43スキルを磨く
44「なる」準備をする
45やって「みます」
46Noと言わせない
47他力本願でいい
48好かれなくていい
49書き込まなくていい
50孤独でもいい
51後ずさりしていい
52座礁しないために
53漱石先生の個人主義
54プラトーと空坊

知力アップのトレーニング
55定義について
56数字について
57関係について
58根拠について
59表現について
60あと1ミリ先を考える

第II章 欲の最大化より後悔の最小化 

欲と後悔の姿

61王冠を賭けた恋
62得失の姿
63万有引力
64期待という魔力
65根性という無力
66転び続ける労力

選んでしまった後悔
67選ばなかった必然
68選んだ後の選択肢
69永遠のπ
70原油と後悔
71赤信号
72落とし穴
73消えたダイヤ
74放置する
75開き直る
76作り直す

第III章 リアルオプションの理論と実践

不確実な社会
77日本社会の過去と未来
78情報社会のシナリオ
79五つの現代社会
80社会の分岐点

 リアルオプションの理解
81意思決定の考え方
82リアルオプションとは
83金融オプション
84オプションのメカニズム

事業のリアルオプション
85従来の考え方の盲点
86段階的な意思決定
87事業オプションの分類
88投資オプション
89PFIとPPP
90契約オプション
91運営オプション

コストマネジメント
92マネジメントとは
93ワークブレークダウン
94キャッシュフロー
95割り引きの原理
96費用と便益
97コストとVfM
98収益率
99NPVの考え方
100EUAW
101コスト管理

 分析のための理論
102金利
103資本コスト
1043つの指標
105負債の資本コスト
106株主の資本コスト
107リアルオプション分析
108人生のリアルオプション

著者

湊 隆幸

Minato Takayuki

鹿児島県出身。1980年に鹿児島大学を卒業後、実務経験を経て、

カリフォルニア大学バークレー校(Ph.D.)。帰国後、東海大学、アジア工科大学院を経て、

2000年4月から東京大学、2022年3月に定年退職。

その間、世界銀行グループのコンサルタントなど、実務経験も多数。

現在は、国内外の大学の非常勤講師をする傍ら、

フリーランスとして、自分の興味のあることを続けている。

単著に『事業の意思決定』(技法堂出版)。

メッセージ

この本は、「わたしの意思決定論」です。論は、一つの見解や意見にすぎませんから、それが必ず正しいというわけではありません。ただし、この本に書いたことには、少なからず根拠があります。
この本では、また、さまざまな人たちの考えや理論、昔話などを引用していますが、それについても、解釈は自由です。ですので、読者の皆さんも、わたしが書いている引用についてはもちろん、他で引用されているさまざまなことについても、自分自身で解釈を加えて自由な考え方をなさればいいのではないかと思います。

本書の前半部分は、わたしが意思決定という分野に携わってきた中で、学術的な知識をベースに、自分自身で考えたことや経験したこと、他の人たちから学んだことを書き記しました。
ただし、主張するとか、教えるとかではありません。「わたしはこう考えるけど、あなたはどう考えますか」というような問いかけです。
これには、「では、なぜ、そのように思うのですか」という、いわば思考訓練の題材のような意味があります。ですので、読者の皆さんも、同じように考えてみてください。
後半部分は、職業的な知識をまとめてあります。いわば「前半」の「根拠」にあたることがらです。読者の中には、このような知識を必要とされている方もいると思います。少しでもその手助けになればと思います。
けれども、この後半についてもまた、定義や答えは一つではありません。

本書を読みながら、「そうかなあ。わたしはこう思うけど」と自問し、次に、「なぜ、自分はそう思うのか」を考えてみて下さい。そうしていただくと、本書を読む意味も違ってくるのではないかと思います。
(「はじめに」より)

BOW'S EYE

根拠ある自己啓発書を出したいと思っていました。そんなとき、『コンサルが読んでる本』で紹介されていた湊先生が学生たちに語っていたという言葉「今日できることを明日やるな」の引用に出会いました。おお、正にこの方だ! さっそくご紹介いただき、ZOOMでお話しすると、期待していたとおりの方でした。つまり、まさに異色の東大先生。人間味溢れる、ちょっとへそ曲がりな、フレクキシブルな、、、、! 「人生のリアルオプション」という言葉が、自然に湧き上がってきました。 リアル・オプションとは、金融工学で用いられるオプションの価格決定理論を応用した、プロジェクト評価の考え方で、最新の「意思決定論」の一つでもあります。その原理は、「不確実性のある将来において、柔軟性を持つプロジェクトや資産は、そうではないプロジェクトや資産に比べて高く評価できる」というもの。柔軟性を持つとは、ある状況が明らかになった段階で、継続か中止かなどの判断が可能な場合をいうのですが、これは、このVUCAの時代の、私たち個人の生き方にも、まさにあてはまる考え方だと思いませんか? 将来の不確実性を私達は憂い、不安に思いますが、不確実性は、リスクではなく、価値となる!! 直線的でない未来は、チャンスを活かすことで、予定調和にはない成功をもたらす!! 「私たち一人ひとりがそのオプション(選択権)を持っている」と著者は説きます。 前半、易しいながらも独特の語り口は、人によっては読解力を要するものに映るかもしれません・・・が、東大准教授時代、講義よりも学生達に人気があったという、理論を人生に当てはめる訓話(?)は他にはない視点を私たちに与えてくれます。 そうした訓話を再現した前編と、そのいわば理論的背景ともいえる、著者専門の「リアルオプション」の理論入門の後編となる本書は、装丁をいたしたデザイナー曰く、「不思議な本」。どちらか一方だけ読んでも、十分に価値があります!